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メディカルダイエット外来(肥満外来)

メディカルダイエット外来(肥満外来)について

当院では、GLP-1受容体作動薬「ウゴービ(Wegovy)」を用いた自由診療による肥満治療を行っております。医師の診察により、適応があると判断された方に処方を行います。

ウゴービは、これまで糖尿病治療薬として使用されてきた「リベルサス」や「オゼンピック」と同じ有効成分セマグルチドを主成分とするGLP-1受容体作動薬です。リベルサス(経口)やオゼンピック(皮下注射)は主に2型糖尿病治療薬として承認されていますが、ウゴービは肥満症の治療薬として2024年2月に日本国内で初めて保険適用となりました。

ウゴービは週1回の皮下注射で、従来のGLP-1受容体作動薬、オゼンピックよりも高用量(最大2.4mg)の投与が可能です。臨床試験では、食事療法や運動療法と併用することで平均15%前後の体重減少が報告されており、これまでにない高い減量効果が期待されています。



ウゴービ治療のご案内

以下のようなお悩み・症状に該当する方は、当院にて実施しているGLP-1受容体作動薬「ウゴービ(Wegovy)」による自費診療の肥満治療をご検討ください。

  • 運動療法を続けているが、なかなか目標体重に到達できない
  • 肥満によって引き起こされる健康障害を改善・予防したい
  • BMIが35kg/m2以上で、高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病を有する
  • BMIが27kg/m2以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害がある

 

当院では、GLP-1受容体作動薬「ウゴービ(セマグルチド製剤)」を用いた皮下注射治療(自由診療)を実施しております。

上記に該当しない方への、美容目的・単なるダイエット目的での処方は行っておりません。これは、有効性および安全性が十分に確立されていないためです。

医師の診察および検査に基づき、適応の有無を慎重に判断いたします。


ウゴービとは?

ウゴービは、GLP-1受容体作動薬と呼ばれる注射製剤で、脳の満腹中枢に働きかけて食欲を抑制する効果があります。週1回の皮下注射で、無理なく体重を減少させる治療法として国内外で注目されています。

GLP-1は、食事を摂取すると小腸から分泌されるホルモンで、すい臓からインスリン (血糖値を下げるホルモン) を出すように働きかけます。

GLP-1受容体作動薬は、このGLP-1を補う薬剤であり、血糖値を下げるだけでなく食欲を抑制することで体重減少する効果も期待できることから、2型糖尿病患者さんの治療薬として広く用いられています。

そのような中でGLP-1受容体作動薬の注射薬であるセマグルチド製剤:「ウゴービ」が肥満症の治療薬として保険診療で処方が可能になりました。

しかし同薬を保険診療で処方できる施設や医師の要件には条件が設定されており、具体的には、肥満症治療に関連する学会(日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器学会)の専門医と栄養指導を行うことができる管理栄養士が常勤している教育研修施設で適切な食事療法・運動療法に係る治療計画を作成し、これらの治療を6ヵ月以上実施しても、十分な効果が得られない状況であること。また食事療法について、この間に2ヵ月に1回以上の頻度で管理栄養士による栄養指導を受けなければなりません。
さらに本剤を投与する施設において合併している高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病に対して薬物療法を含む適切な治療が行われている状態であることが必要です。

教育研修施設であるクリニックは全国でも非常に少なく、保険診療での処方は総合病院や大学病院で行うことになり、開始するための条件は、実際には非常に厳しいものです。

このような現状から、当院では「ウゴービ」を用いた肥満症治療を自由診療 (自費診療) で、提供をしています。


ウゴービの治療を受けるための条件

当院でウゴービの治療を受けるには、以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。(保険診療よりもハードルは下がります。また自由診療であっても、ウゴービは肥満症への適応内使用です。)いずれも医師による診察と検査により適応の有無を判断いたします。

        • ①BMIが35kg/m2以上で、以下のいずれかの疾患がある方:
        • 高血圧
        • 脂質異常症
        • 2型糖尿病
        • ※加えて、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合
      1.  
      2. ②BMIが27kg/m2以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する方:
        • 耐糖能障害
        • 脂質異常症
        • 高血圧
        • 高尿酸血症・痛風
        • 冠動脈疾患
        • 脳梗塞・一過性脳虚血発作
        • 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
        • 月経異常・女性不妊
        • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
        • 運動器疾患(変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節・変形性脊椎症)
        • 肥満関連腎臓病

BMI(Body Mass Index)= 体重(kg) ÷ {身長(m) × 身長(m)}


治療の流れ

  1. 初診・カウンセリング:問診・身体測定・血液検査を実施
  2. 適応の確認:検査結果を元に医師がウゴービ治療の適応を判断
  3. 処方開始:週1回の皮下注射(初期は低用量から開始)
  4. 定期フォロー:2週から1か月ごとに再診・体重推移の確認・副作用のチェック

ウゴービ投与のスケジュール

ウゴービの投与にあたっては、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病の診断が必要です。初回診察では採血・採尿などの検査を行い、適応を慎重に確認します(※自費診療)。

STEP 1:初回受診

  • 診察・食事運動指導:生活習慣や健康状態を問診し、治療方針を検討します。
  • 身体測定:身長・体重・血圧を測定
  • 血液検査・尿検査:高血圧、脂質異常症、2型糖尿病の診断のために実施
  • 体組成計測定:筋肉量、体脂肪率などを評価
  • ※検査費用は薬剤費とは別途かかります。

STEP 2:ウゴービ治療開始

  • 医師の判断により適応があれば、週1回 0.25mgの注射から治療を開始

STEP 3:2~4週間後 再診

  • 体重・血圧・体組成の再評価を行い、治療効果を確認します。

STEP 4:その後の治療

  • 4週間ごとに、効果に応じて用量を段階的に増量
  • 増量例:0.5mg → 1.0mg → 1.7mg → 最大2.4mg
  • 必要に応じて、再度の血液・尿検査を行います(※費用別途)

費用について(自由診療)

    • 初診料:2,200円(税込)
    • 再診料:1,100円(税込)
    • 血液検査:5,500円(税込)


ウゴービ皮下注射(セマグルチド)料金表

ウゴービは週1回の皮下注射製剤です。以下は1か月分(4本)の税込価格です。
※自由診療のため、保険は適用されません。

用量 2本(2週間分) 4本(4週間分)
ウゴービ皮下注 0.25mg SD 8,000円 16,000円
ウゴービ皮下注 0.5mg SD 12,000円 24,000円
ウゴービ皮下注 1.0mg SD 18,000円 36,000円
ウゴービ皮下注 1.7mg SD 22,000円 44,000円
ウゴービ皮下注 2.4mg SD 30,000円 60,000円

 

ウゴービの主な副作用

  • 消化器症状: 吐き気、下痢、便秘、消化不良、腹痛 など
  • 低血糖: 脱力感、倦怠感、強い空腹感、冷や汗、動悸、ふるえ、頭痛、めまい など
  • 急性膵炎: 嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹のはり など
  • 胆のう炎・胆管炎: 黄疸(白目が黄色くなる)、腹痛


メディカルダイエット外来についての注意点

治療をお受けいただけない方

以下に該当する方は、安全面を考慮し、ウゴービ治療をお見送りさせていただいております。

  • BMI が20未満の方(使用後でも BMI20 未満となれば中止とします)
  • 20歳未満、75歳以上の方
  • 拒食症などの精神疾患がある方
  • 膵炎や胆石の既往がある方、重度の心臓・腎・肝機能に障害がある方
  • ✅悪性腫瘍の治療中や、体重減少により基礎疾患の悪化が想定される方
  • 妊娠中・授乳中の方

予約方法

ご予約、ご相談および診療は完全予約制となっております。事前にお電話にてご予約ください。

お電話でのご予約:03-3384-6606

その他注意点について

※ウゴービは日本国内で肥満症の治療薬として正式に承認された薬剤ですが、当院では自由診療での提供となります。

※ 当クリニックは国内販売代理店経由 (医薬品卸) で購入しております。
※ 重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

※ 効果には個人差があるため、治療効果を保証するものではありません。

  • ※ 治療の中止や用量調整は医師の判断で行います。

  • ※ 上記内容にご理解・ご同意のうえ、同意書に署名いただいた方のみ治療を開始いたします。

  •  
  • 当院では美容目的・単なるダイエット目的での処方は行っておりません健康寿命の延伸や生活習慣病の改善を目的とした医療的な減量治療を行っております。
  • 患者さま一人ひとりに合わせた適切な治療プランを提案しておりますので、どうぞ安心してご相談ください。
  • 肥満症の方が体重を減らすことで生活習慣病の発症予防になりますし、様々な健康障害を未然に防ぐことが期待されますので、使うべき患者さんが適正に使用すればメリットは大きいと考えられます。
  • 肥満症に対して、既存の治療法では治療効果がなく、困っている方は、気軽にご相談ください。

注意事項当ページの内容は2025年7月現在の情報に基づいています。ウゴービの供給状況や費用については、予告なく変更される場合がございます。ご来院前に最新の情報をご確認ください。


よくあるご質問(FAQ)

Q1. ウゴービの効果はどのくらいで出ますか?
A. 個人差はありますが、一般的に2~3か月ほどで体重減少の効果を実感される方が多いです。定期的なフォローと生活習慣の見直しも大切です。
Q2. 注射は自分でできますか?
A. はい、ウゴービは患者様ご自身で週1回、皮下注射を行っていただきます。初回処方時に医師・看護師が使い方を丁寧に指導いたします。
Q3. 副作用が出た場合はどうすればよいですか?
A. 吐き気や便秘などの軽い副作用は一時的なことが多いですが、症状が強い場合や長引く場合はすぐにご連絡ください。用量調整や一時中止などの対応をいたします。
Q4. 他の病院でもらった薬と併用できますか?
A. 併用できるかどうかは薬の種類によります。特に糖尿病治療薬や甲状腺のお薬を服用中の方は、必ず事前にお知らせください。
Q5. 一度やめた場合、再開は可能ですか?
A. 原則として再開は可能ですが、再度診察と血液検査が必要になります。中断の期間や体調によっては初期量からの再導入が必要です。